ダイエット中の脂質は減らすべき?油の種類・選び方・摂り方を薬剤師が解説

食事

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「ダイエット中は油をできるだけ減らしたほうがいい?」

「オリーブオイルや魚の油なら、たくさん摂っても太らない?」

油や脂質について、このような疑問を感じていませんか?

脂質は1gあたり約9kcalあり、炭水化物やタンパク質よりもエネルギー量が多い栄養素です。そのため、摂りすぎが続けば体重増加につながる可能性があります💡

一方で、脂質はエネルギー源になるだけでなく、細胞膜の構成や脂溶性ビタミンの吸収などにも関わります。

つまり、ダイエット中も脂質を完全に避ける必要はありません。大切なのは、脂質の種類と食事全体の量を確認することです。

この記事では、42歳の薬剤師である私が、脂質の役割、油の種類による違い、ダイエット中の選び方や摂りすぎを防ぐ方法を解説します😊

🔑 先に結論|ダイエット中は脂質の「種類」と「量」を確認しよう

  • 脂質は体に必要な栄養素なので、完全に抜く必要はない
  • 油は種類にかかわらずエネルギー量が多い
  • 動物性・植物性だけでは脂質の特徴を判断できない
  • 飽和脂肪酸の摂りすぎに注意し、魚なども取り入れる
  • 調理油だけでなく、菓子・肉の脂・ドレッシングなども確認する

「健康によい油を追加する」だけでなく、現在摂っている脂質の量と食事全体のバランスを確認することが大切です。

脂質とは?ダイエット中にも必要な栄養素

ダイエット中の脂質について考える女性

脂質は、炭水化物・タンパク質と並ぶ三大栄養素の一つです。

脂質には、主に次のような役割があります。

  • 体を動かすエネルギー源になる
  • 細胞膜などの構成成分になる
  • 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
  • 体温の保持や臓器の保護に関わる
  • 体内で作れない必須脂肪酸を供給する

脂質を極端に避けると、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸などを十分に摂れなくなる可能性があります😢

そのため、ダイエット中も「脂質をゼロにする」のではなく、食事全体の中で適切に摂ることが大切です。

油は種類にかかわらず高エネルギー

健康によい油でも摂りすぎに注意するイメージ

脂質は1gあたり約9kcalです。オリーブオイル、ごま油、サラダ油、バターなど、種類によって脂肪酸の構成は異なりますが、エネルギー量に大きな違いがあるわけではありません💦

したがって、オリーブオイルやアマニ油なども、使用量が増えれば摂取エネルギーは増えます😨

ただし、食べた油がすべてそのまま体脂肪になるわけではありません。摂取された脂質は、エネルギー源や細胞の材料などとして利用され、余ったエネルギーは体脂肪として蓄えられる可能性があります。

たとえば、油大さじ1杯を約12gとすると、脂質由来のエネルギーは単純計算で約108kcalです。

フライパンへ注ぐ油、サラダのドレッシング、仕上げのオリーブオイルが重なると、「油をたくさん使ったつもりはないのに、意外と増えていた」ということがあります。

※重量やエネルギー量は油の種類、商品、計量方法によって異なります。栄養成分表示もご確認ください。

「健康によい油なら、追加するほどよい」という意味ではないことを覚えておきましょう☝️

「動物性脂肪」と「植物性脂肪」だけでは判断できない

動物性脂肪と植物性脂肪の違い

油を「動物性は悪い」「植物性はよい」と二つに分けて考えるのは適切ではありません(; ・`д・´)

たとえば、魚は動物性食品ですが、EPA・DHAなどのn-3系脂肪酸を含みます。一方、植物由来のパーム油やココナッツオイルには、飽和脂肪酸が多く含まれます🐟

油の特徴を考えるときは、原料だけでなく、含まれる脂肪酸の種類を確認することが大切です💡

脂肪酸の種類多く含む食品の例考え方
飽和脂肪酸肉の脂身、バター、乳製品、パーム油など体内でも作られる脂肪酸。摂りすぎに注意する
一価不飽和脂肪酸オリーブオイル、なたね油などほかの油と置き換えて適量を使う
n-6系脂肪酸大豆油、コーン油、ごま油など必須脂肪酸を含むが、追加しすぎない
n-3系脂肪酸青魚、アマニ油、えごま油など青魚、アマニ油、えごま油などから適量を取り入れる

農林水産省は、飽和脂肪酸を摂りすぎると血中総コレステロールが増加し、循環器疾患のリスク増加につながる可能性があると解説しています。

👉 参考:農林水産省「脂質による健康影響」

ダイエット中は脂質をどのくらい摂ればいい?

ダイエット中の脂質摂取量を考える

必要な脂質量は、年齢、性別、活動量、健康状態、1日の摂取エネルギーなどによって異なります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、脂質について総エネルギー摂取量に占める割合などが示されています。

ただし、毎日の食事をすべて細かく計算しなければならないわけではありません。

まずは次のような食品が重なっていないかを確認してみましょう。

  • 揚げ物や炒め物
  • 脂身の多い肉や加工肉
  • 菓子パン、ケーキ、スナック菓子
  • マヨネーズやドレッシング
  • チーズや生クリーム
  • ナッツやアボカド
  • 調理や仕上げに使用する油

脂質は調理油だけでなく、さまざまな食品に含まれています。見える油だけでなく、食品にもともと含まれる「見えにくい脂質」も含めて考えましょう。

👉 参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

オリーブオイルなら太らない?

オリーブオイルなどの油を適量使用するイメージ

オリーブオイルには、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸が多く含まれます。

しかし、オリーブオイルも脂質であり、エネルギー量が少ないわけではありません。

バターや脂身の多い肉などに偏っている場合に、使用する脂質の一部をオリーブオイルへ置き換える考え方はできます。

一方で、現在の食事へオリーブオイルを追加するだけでは、摂取エネルギーが増える可能性があります。

「健康によいから足す」ではなく、「ほかの脂質と置き換えて適量を使う」と考えましょう。

MCTオイルなら脂肪にならない?

MCTオイルは、中鎖脂肪酸を主成分とする油です。一般的な長鎖脂肪酸とは吸収・代謝の経路が異なり、エネルギーとして利用されやすい特徴があります。

MCTを一般的な油脂と置き換えた研究では、体重管理への小さな影響が報告されています。ただし、MCTオイルを普段の食事へ追加すれば、その分のエネルギーも増えます。

MCTオイルも油なので、カロリー計算の受付で「私は特別枠です」と列を抜けることはできません😂

また、一度に多く摂ると、腹痛・吐き気・下痢などが起こる場合があります。使用する場合は、商品に記載された量や調理方法を確認し、少量から試しましょう。

「MCTオイルを飲めば脂肪が燃える」ではなく、ほかの脂質との置き換えとして考えることが大切です。

👉 参考:MCTと体重管理に関する系統的レビュー・メタ解析

魚の油やナッツなら、たくさん食べてもいい?

魚の油やナッツを適量摂る

青魚にはEPA・DHAなどのn-3系脂肪酸が含まれています。魚はタンパク質も摂れるため、肉料理に偏っている場合の選択肢になります🐟

ただし、魚料理でも、揚げ物にしたり、マヨネーズや油の多いソースを加えたりすると、食事全体のエネルギー量は増えます。

また、ナッツにも不飽和脂肪酸などが含まれますが、エネルギー量が多いため、袋から直接食べ続けないようにしましょう🥜

青魚に含まれるEPA・DHAについてはこちらで詳しく解説しています。

👉 青魚はダイエットにいい?EPA・DHAと中性脂肪の関係

トランス脂肪酸は完全に避けるべき?

トランス脂肪酸について考える

トランス脂肪酸は、油脂を加工・精製する過程などで生じることがあります。

農林水産省によると、日本人の大多数は、通常の食生活ではトランス脂肪酸の摂取量が少なく、健康への影響は小さいと考えられています。

そのため、特定の食品を必要以上に恐れるより、脂質の多い菓子や加工食品に偏らない食生活を意識することが大切です(*^-^*)

👉 参考:農林水産省「すぐにわかるトランス脂肪酸」

ダイエット中の脂質を調整する5つの方法

調理に使用する油の量を調整するイメージ

① 油は容器から直接注がずに量を確認する

フライパンやサラダへ油を直接注ぐと、使用量が分かりにくくなります。

計量スプーンなどを利用して、普段どのくらい使っているか一度確認してみましょう。

② 揚げ物が続かないようにする

揚げる料理だけでなく、焼く、蒸す、ゆでる、煮るといった調理法も組み合わせましょう。

揚げ物を完全に禁止する必要はありません。食べる頻度や量を確認することが大切です。

③ ドレッシングやマヨネーズも確認する

サラダ自体のエネルギー量が少なくても、ドレッシングやマヨネーズを多く使うと脂質量は増えます。

別添えにする、小皿へ出す、かける量を確認するなどの方法があります。

④ 肉料理だけに偏らず魚や大豆製品も選ぶ

毎回同じ脂質源に偏らないよう、肉、魚、卵、大豆製品などを組み合わせましょう。

肉を選ぶときは、脂身の量や調理法を確認することもポイントです。

⑤ 「健康によい油」をむやみに追加しない

オリーブオイル、アマニ油、えごま油、ナッツなども、食事に追加すれば摂取エネルギーは増えます。

健康情報だけを理由に追加するのではなく、現在摂っている脂質との置き換えを考えましょう。

脂質だけでなく食事全体を確認しよう

脂質だけでなく食事全体を確認する

体重管理では、脂質だけを減らせばよいわけではありません。

主食・主菜・副菜を組み合わせ、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなども摂れる食事を意識しましょう🍚

脂質を避けることに集中しすぎて、主菜をほとんど食べなかったり、食事全体を極端に減らしたりすると、必要な栄養を確保しにくくなります。

ダイエット中の食事の組み立て方はこちらで詳しく解説しています。

👉 ダイエット中の食事はどうする?食べながら続ける食事の基本

よくある質問(FAQ)

脂質に関するよくある質問

Q. ダイエット中は油を完全に抜いたほうがいいですか?

脂質はエネルギー源や細胞膜の構成成分となり、脂溶性ビタミンの吸収にも関わります。完全に避けるのではなく、食品の組み合わせと摂取量を確認しましょう。

Q. オリーブオイルなら太りませんか?

オリーブオイルも脂質であり、エネルギー量があります。健康によいという理由で無制限に追加するのではなく、ほかの脂質と置き換えて適量を使いましょう。

Q. バターとマーガリンはどちらがいいですか?

商品によって含まれる脂肪酸の種類や量が異なるため、名称だけで一律に判断することはできません。使用量や頻度、栄養成分表示を確認しましょう。

Q. ナッツはダイエット中のおやつに向いていますか?

ナッツには不飽和脂肪酸や食物繊維などが含まれますが、エネルギー量も多い食品です。食べる分を小皿へ出すなど、量を決めて利用しましょう。

Q. 脂質を減らせば内臓脂肪も減りますか?

内臓脂肪の増減には、脂質だけでなく、食事全体の摂取エネルギー、身体活動、飲酒など複数の要因が関係します。特定の栄養素だけに原因を求めず、生活習慣全体を確認しましょう。


まとめ|脂質は種類と量の両方を確認しよう

ダイエット中の油と脂質を適切に選ぶイメージ

脂質は、体を動かすエネルギー源になるだけでなく、細胞膜の構成や脂溶性ビタミンの吸収などにも関わる栄養素です。

ダイエット中も完全に避ける必要はありませんが、脂質はエネルギー量が多いため、摂りすぎが続かないように確認する必要があります。

また、「動物性か植物性か」だけでは、油の特徴を正確に判断できません。

次のポイントを意識してみましょう。

  • 飽和脂肪酸に偏らないようにする
  • 肉だけでなく魚や大豆製品も取り入れる
  • 調理油の使用量を確認する
  • 揚げ物や菓子類が続かないようにする
  • 健康によい油でも無制限に追加しない

 

脂質を悪者にするのではなく、食事全体の中で種類と量を調整することが、無理なく続けられる体重管理につながります😊

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※本記事は一般的な健康・栄養情報の提供を目的としており、特定の食品や食事方法による減量効果を保証するものではありません。必要な脂質量は、年齢・性別・体格・活動量・健康状態などによって異なります。脂質異常症、糖尿病、心血管疾患、肝臓・胆のう・膵臓などの病気がある方、治療中の方、医師から食事療法を指示されている方は、自己判断で食事内容を大きく変更せず、医師や管理栄養士へご相談ください。